研修内容

当科の教育方針

スローガン

基本をしっかり、幅広く学んでどこの施設に行っても通用する放射線治療医を目指す!

  • 多様な指導医
      様々な出身大学や勤務病院で経験を積んだ指導医たち
      (治療のちょっとした工夫をいろいろ学べます)
  • 大学病院の総合力
      他科との連携や全診療科が揃っている強み
      (ICU、循環器、腎臓内科、総合内科など、がん診療科以外の総合力も高いです)
  • 豊富な症例数
      がんのみならず脳動静脈奇形、IORT、ファンコニ貧血などの稀な疾患も経験できる
      (良性疾患、稀な疾患を学べます)

 

 臨床力、学会発表、論文作成、論文の批判的吟味、英語力の向上、科研費取得など大学病院として総合的に学ぶことができます。
 わからないことは指導医、物理士、技師に聞くことができます。聞き流さず、教えあう文化が根付いています。
 放射線治療ではほぼすべての臓器の疾患を扱うので、広い臨床腫瘍学の知識が重要です。基本的な症例でしっかり土台を固めて、稀な疾患や、治療法の検討が必要な症例まで学ぶことが可能です。他科とのカンファレンスを行っており、研修中も自由に参加可能です。脳神経外科、耳鼻咽喉科、産婦人科、呼吸器外科などに腫瘍専門医がおり、症例に対する議論が深いです。
合同カンファレンス:耳鼻咽喉科、口腔外科、産婦人科、呼吸器内科、呼吸器外科、乳腺外科、移植科
 また、脳神経外科、泌尿器科とは脳転移の紹介や金マーカーの挿入など連携体制が確立しています。

 学部教育では臨床講義以外に、クリニカルクラークシップを実施しています。毎年60名ほどの医学生が当科をまわっており学生教育も積極的に行っています。学生からのアンケート評価も好評です。定期的に学生、研修医の先生向けの説明会を開催しています。画像やがんの勉強など気軽に教室に来て学ぶことが可能です。学生さんへの扉はいつでもオープンです。

 大学院は医師のみならず、全国で約20しかない修士または博士課程の一つでもある医学物理士養成コースがあり高精度治療に対応できる人材を育成しています。若手が多く活気にあふれています。

治療計画室

 広くて静かな治療計画室でじっくりと外照射の計画作成ができます。指導医、物理士、技師もおりその場で気軽に聞くことができます。
 CT撮影後の患者さんは担当医師別にボックスの中に指示票を入れてくれます。プラン作成後は技師、物理士がダブルチェックをします。
週2回の新患カンファレンスで全例線量分布確認を行っています。線量制約に関してはある程度の基準を設けており統一を図っています。治療計画は各種ガイドライン、臨床試験結果(JCOG、JROSG、RTOGなど)を参考にエビデンスにもとづく計画作成を学ぶことができます。




















臨床研修について

 初期臨床研修は当院の研修プログラムに沿って行われます。 

 当院では開院当初より現在に至るまで、一貫してスーパーローテート式研修システムを採用してきました。このため、各部署をローテートする研修医にとって充実した研修環境が整っており、研修プログラムにも長年の経験が活かされています。当放射線治療科では医科研修医のみならず、多くの歯科研修医も受け入れています。

 初期臨床研修に関する詳しい内容はこちらを御参照ください。
                  ↓
         東海大学医学部付属病院 臨床研修部サイト

 当科は指導医が7人とマンパワーが充実しており、わからないことはすぐに解決できます。自己流にならずに基本をしっかりと習得できます。また、症例に関しては全国でも有数の豊富で多彩な症例が経験できます。他施設同様に乳癌や前立腺癌は多数の患者を受け持つことができます。乳癌では短期照射を推進し、前立腺癌では外部照射でのVMATに力を注いでいます。悪性リンパ腫の症例数は全国でもトップクラスで、造血幹細胞移植拠点病院にも指定されており全身照射も多く行われています。当院では頭頚部癌や食道癌、婦人科癌の根治症例も多く、腫瘍専門の医師が揃っています。他施設ではあまりおこなわれない肺癌の術後照射や直腸癌の術前照射も経験できます。 

 放射線治療機器は新たに順次更新、増設されています。10か年計画で国内、海外の動向、保険診療の変化、患者さんのニーズなどを考慮しながら適切な照射装置の選定を行なっています。他のメディカルスタッフと共同してチーム一丸となり、安全で安心な副作用の少ない高度放射線治療の提供を心がけています。現在当院では指導する若手医師が充実しており、かしこまらずにお互いの知識や技能を高めながら臨床経験を重ね、自由な発想で研究できる環境が整っています。他分野から当診療科へ転科してくる方もおり、さまざまな経験が診療や教育に活かされています。当放射線治療科に興味をお持ちで良医を目指す方はいつでも気軽に見学にいらしてください。 

外科、内科志望の先生方へ
 腫瘍の脳転移、骨転移はどの診療科に進んでも出会う症例です。画像診断から治療選択の判断、放射線治療による脳転移治療、骨転移治療は非常に重要です。全脳照射と定位照射の適応の違いや、緩和照射における患者さんのPSを考慮した治療スケジュールの設定など必ず役に立ちますので、ぜひローテーションで当科をまわってきてください。お待ちしています。

 放射線治療科の後期臨床研修に関する詳しい内容はこちらを御参照ください。
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          東海大学医学部付属病院 臨床研修部サイト ー後期臨床研修放射線治療科

後期研修プログラム

 専門医制度の変更により全国の各プログラムに応募する形になっています。放射線科においては、大学病院中心の総合的な研修が必須となっています。指導医と症例数の豊富な当院当科は最適な研修施設の1つです。随時研修医の先生からの連絡をお待ちしています。ぜひ一度見学にいらしてください。

 後期臨床研修では名医より良医を育成するという方針のもと、さらなるプロフェッショナルへの道を目指し、各科独自の特色ある研修プログラムが用意されています。また当院では、後期臨床研修医として勤務し収入を得ながら大学院での就学も可能にするハイブリッドコースも用意されており、たいへん好評を得ています。

 後期研修3年終了後に放射線科専門医、さらに2年後放射線治療専門医を取得します。その後、がん治療認定医を取得します。後期研修医(臨床助手)として、または大学院として履修できます。

当院の研修プログラムで画像診断、外照射、腔内照射のすべての症例を経験することが可能です。

後期研修医(臨床助手1種)

 付属病院での研修が基本です。臨床助手の間は満遍なく種々疾患を担当します。放射線治療科の外来診察を担当し、治療計画から治療後の経過観察まで受け持ちます。2年目までに画像診断科で6ヶ月間の研修が必須です。その他の科や他施設での研修機会を設けています。

大学院博士課程

 前期研修終了後(卒後3年)以降に入学可能です。個別対応しますが放射線治療のみでなく、 原則としてがんプロフェッショナル養成プランの一環として、化学療法、緩和医療、その他の科での研修も組み込まれるため、 腫瘍全般について体系的に学べます。指導者と供に学位研究も行いますが、基礎研究だけでなく臨床研究も奨励します。4年目または5年目には希望により粒子線治療施設や他大学への留学をおこないます。

学会発表:日本放射線腫瘍学会、日本医学放射線学会、日本定位放射線治療学会、日本高精度放射線治療学会、日本がん治療学会、
     米国放射線腫瘍学会、欧州放射線腫瘍学会などさまざまな学会で発表可能です。

後期研修終了後

 後期研修終了後は大学スタッフ(助教)または関連病院勤務となります。また、国内外への留学や研究を中心とするといった選択も可能です。
学位、専門医、第1種放射線取扱主任者、がん治療認定医などを目指します。
東海大学でしっかりと学んで、どこでも通用する医師として羽ばたいてください。

当院や外勤先でも困らないような指導をうけて、幅広い臨床力を備えた自立した医師として活躍します。

放射線治療科研修を終えた研修医のコメント

2017年上半期  

私は、他大卒業後、東海大学医学部付属病院で臨床研修を行いました。研修医2年目で放射線治療科を2か月ローテートしました。東海大学医学部付属病院 放射線治療科では症例数も多く、臨床研修医の私も治療に参加させていただき大変有意義な研修でした。

放射線治療科とはどんな科ですか?と聞かれるとあまり詳しいイメージが湧かない方が多いのではないでしょうか。放射線の照射方法にもさまざまな種類があり、治療する範囲はもちろん全身です。私が強く思ったのはがん治療に興味のある先生には最高の科だということです。

どこの科に行く先生もがん治療計画に放射線治療を考える時が必ずあると思います。その時、研修医で学んだ放射線治療は必ず役立ちます。

放射線治療科ーコメント

助教:長尾隆太  

 私は、東海大学を卒業後、東海大学医学部付属病院で初期臨床研修を経て、放射線治療科に入局し5年目になります。まず、放射線治療は主にがん治療において幅広く用いられ、がん治療の3本柱の一つと言われています。しかし、がんの治療と言えば手術、もしくは抗癌剤を思い浮かべる方がほとんどで、私も初期臨床研修で放射線治療科を回るまではそのように思っていました。だが実際には、小細胞肺癌や悪性リンパ腫など放射線治療が劇的に著効する疾患があったり、全身状態が悪く手術や抗癌剤が施行できない患者様でも放射線治療単独で根治に至った例も多々あり、放射線治療に興味を持ちました。 

 また、実際の放射線治療において治療機器の役割が大きなウエイトを占めています。最近では強度変調放射線治療(IMRT)や粒子線治療(重粒子線治療や陽子線治療)が広まってきたように、今後も放射線治療の医療機器はまだまだ進歩していくことが期待できます。故に、がん治療において放射線治療がより重要となってくると思ったため、私は放射線治療科へ進むことを決意しました。 

 更に、東海大学医学部付属病院の放射線治療科の特徴として、①症例数が多いこと、②若手医師も主体的に関わっていけること、という2点が挙げられると思います。①症例数が多いことについてですが、依頼して頂く当院の他科が積極的に患者様を受け入れて頂いており、また近くに放射線治療を有する大病院が少ないこともあり、当科にて治療を行っている症例数は県内でもトップクラスで、希少な症例も含め様々な症例を経験することができます。②若手医師も主体的に関わっていけることについてですが、もちろん困ったことなどがあれば上級医師や看護師、技師、物理士などが手助けをしてくれますが、治療方針について検討する場合は基本的に担当医の意見をベースに考えてくれ、また科の運営方針などについて話し合う場合も若手でも意見を出しやすく、若手でも科の様々な面へ介入していくことが可能です。私は、上記のような特徴を有する当科であれば、医師として、そして社会人としても飛躍的に成長していけると思い、充実した日々を送っています。 

 日本では放射線治療科医がまだまだ少なく、臨床・研究・教育など様々な面で十分に取り組めていない点がまだ多々あると思います。できればより多くの医師に放射線治療に興味を持って頂き、延いては放射線治療科医がより増え、放射線治療がより普及、進歩していくと幸いと願っています。

助教:勝俣智美

 私は、東海大学を卒業後、市中病院で2年間の初期臨床研修を経て、放射線科の後期研修を始めて3年目になります。後期研修はじめの2年間は他大学病院で診断を中心に放射線科の基本を勉強していました。当時放射線科では診断の他に核医学とIVRと放射線治療を各 2 カ月ローテーションするプログラムとなっており、最後のローテーションであった放射線治療が終わるころ、もっと放射線治療を勉強したいと思うようになりました。 

 放射線治療科では、放射線を当てることで病気を治療する放射線治療を行っており、患者さんが受診してから、治療中、その後のフォローまで長いおつきあいとなります。そのため、放射線治療、手術や化学療法を含めた癌に関する知識はもちろん、内科全般から画像診断まで、幅広い領域を学ぶ必要があり、やりがいを感じる毎日です。 

 現在、当医局では病棟がなく外来業務が主になります。これは弱みでもありますが、時間に追われることなく患者さんや自分の業務に向き合うことができるとも捉えられます。能動的に過ごし、充実した日々を過ごしていきたいと思います。 

 日本人の多くが癌を経験する時代となり、今まで以上に放射線治療医は必要とされると思われます。放射線治療は高い専門性と広い領域を持つ魅力的な分野であると感じます。 

 興味のある方はぜひ見学にいらしてください。

大学院生:山田鴻一郎  

 私は東海大学理学部物理学科を卒業してから、放射線治療科に大学院修士課程(医学物理士認定コース)として入りました。自分は学部3年生前半までは教員になろうと考えていましたが、あることをきっかけに教職課程をやめたので、どんな職業になろうか考えました。当時の就職担当の先生に相談に乗ってもらい、そこで「君は物理以外に何が好きなの?」って言われ、自分は「物理以外だと、医学です」医学の知識は全くないのに医学と答えました。その後に就職担当の先生に「医学物理士」という職業を教えてもらい、医学物理士を目指すことになりました。

 医学物理士は認定試験に合格しないと、医学物理士になることはできません。そのため、現在は医学物理士試験合格を目指して、日々e-Learningで勉強したり、診察やカンファレンス(自科&他科)、医学物理士と診療放射線技師のQA(Quarity Assurance:品質保証)の見学を実施したり、実際に装置を動かして医学物理士業務も勉強しています。また実際に治療計画を作ることも医学物理士の業務内容の1つであるので、医師・医学物理士に付き添って教えてもらいながら治療計画を作成しています。

 医学知識がない状態で治療計画の作成とかを始めてみましたが、大変です。画像をみるとどれがどの臓器だか、全く分からなかったです。でも画像もカンファレンスに出たり、治療計画も見ていったら1か月半くらいで、どの臓器がどこにあるのかも分ったり、治療計画装置の使い方も覚えられました。だからそう考えると割と、すぐに覚えられたと思います。

 幅広い臓器の症例や腫瘍以外の症例や稀な治療方法も見学できるので、良い環境にいると感じています。また先生方も優しいので話しかけやすく色々なことを相談できます。こんな良い環境は他にはないと思います。

 今後、医学物理士になりたい、医学物理士についてなど、聞きたいことや興味があれば見学にいらしてください。