研修内容

当科の教育方針

 

  • 多様な指導医
      様々な出身大学や勤務病院で経験を積んだ指導医たち
  • 大学病院の総合力
      他科との連携や全診療科が揃っている強み
  • 豊富な症例数
      癌のみならず脳動静脈奇形、IOR、ファンコニ貧血などの稀な疾患も経験できる



 放射線治療では多くの疾患を扱うので、緩和なども含め、広い臨床腫瘍学の知識が重要です。その上で、放射線治療について修め、総合的な診断能力や適切な治療方針策定・実践能力、協調性と教育能力を兼ね備えた放射線医をめざします。

 学部教育では臨床講義以外に、クリニカルクラークシップを実施しています。

 大学院では全国で約20しかない修士または博士課程の一つでもある医学物理士養成コースがあり高精度治療に対応できる人材を育成しています。

臨床研修について

 初期臨床研修は当院の研修プログラムに沿って行われます。 

 当院では開院当初より現在に至るまで、一貫してスーパーローテート式研修システムを採用してきました。このため、各部署をローテートする研修医にとって充実した研修環境が整っており、研修プログラムにも長年の経験が活かされています。当放射線治療科では医科研修医のみならず、多くの歯科研修医も受け入れています。

 初期臨床研修に関する詳しい内容は下記ホームページへのリンクを御参照ください。

 http://www.fuzoku-hosp.tokai.ac.jp/rinsho/

 後期臨床研修では名医より良医を育成するという方針のもと、さらなるプロフェッショナルへの道を目指し、各科独自の特色ある研修プログラムが用意されています。また当院では、後期臨床研修医として勤務し収入を得ながら大学院での就学も可能にするハイブリッドコースも用意されており、たいへん好評を得ています。 

 当科の研修では全国でも有数の豊富で多彩な症例が経験できます。他施設同様に乳癌や前立腺癌は多数の患者を受け持つことができます。乳癌では短期照射を推進し、前立腺癌では外部照射での治療に力を注いでいます。悪性リンパ腫の症例数は全国でもトップクラスで、造血幹細胞移植拠点病院にも指定されており全身照射も多く行われています。当院では頭頚部癌や食道癌、婦人科癌の根治症例も多く、他施設ではあまりおこなわれない肺癌の術後照射や直腸癌の術前照射も経験できます。 

 放射線治療機器は本年度より3カ年計画で新たな機器が順次更新、増設される予定です。他のメディカルスタッフと共同してチーム一丸となり、安全で安心な副作用の少ない高度放射線治療の提供を心がけています。現在当院では指導する若手医師が充実しており、かしこまらずにお互いの知識や技能を高めながら臨床経験を重ね、自由な発想で研究できる環境が整っています。他分野から当診療科へ転科してくる方もおり、さまざまな経験が診療や教育に活かされています。当放射線治療科に興味をお持ちで良医を目指す方はいつでも気軽に見学にいらしてください。 

 放射線治療科の後期臨床研修に関する詳しい内容は下記ホームページへのリンクを御参照ください。

 http://www.fuzoku-hosp.tokai.ac.jp/rinsho/senior/curriculum/houshasen/

後期研修プログラム

 後期研修3年終了後に放射線科専門医、さらに2年後放射線治療専門医を取得する。その後、がん治療認定医取得することが望ましい。 後期研修医(臨床助手)として、または大学院として履修できる。

後期研修医(臨床助手1種)

 付属病院での研修が基本です。臨床助手の間は満遍なく種々疾患を担当します。放射線治療科の外来診察を担当し、治療計画から治療後の経過観察まで受け持ちます。2年目までに画像診断科で6ヶ月間の研修が必須です。その他の科や他施設での研修機会を設けています。

大学院博士課程

 前期研修終了後(卒後3年)以降に入学可能です。個別対応しますが放射線治療のみでなく、 原則としてがんプロフェッショナル養成プランの一環として、化学療法、緩和医療、その他の科での研修も組み込まれるため、 腫瘍全般について体系的に学べます。指導者と供に学位研究も行いますが、基礎研究だけでなく臨床研究も奨励します。4年目または5年目には希望により粒子線治療施設や他大学への留学をおこないます。

後期研修終了後

 後期研修終了後は大学スタッフ(助教)または関連病院勤務となります。また、国内外への留学や研究を中心とするといった選択もあり得ます。

研修提携病院(予定)

 放射線医学総合研究所、国立がんセンター病院、神奈川がんセンター、静岡がんセンター、大船中央病院、静岡日赤病院その他。

放射線治療科医師コメント

助教:長尾隆太  

 私は、東海大学を卒業後、東海大学医学部付属病院で初期臨床研修を経て、放射線治療科に入局し5年目になります。まず、放射線治療は主にがん治療において幅広く用いられ、がん治療の3本柱の一つと言われています。しかし、がんの治療と言えば手術、もしくは抗癌剤を思い浮かべる方がほとんどで、私も初期臨床研修で放射線治療科を回るまではそのように思っていました。だが実際には、小細胞肺癌や悪性リンパ腫など放射線治療が劇的に著効する疾患があったり、全身状態が悪く手術や抗癌剤が施行できない患者様でも放射線治療単独で根治に至った例も多々あり、放射線治療に興味を持ちました。 

 また、実際の放射線治療において治療機器の役割が大きなウエイトを占めています。最近では強度変調放射線治療(IMRT)や粒子線治療(重粒子線治療や陽子線治療)が広まってきたように、今後も放射線治療の医療機器はまだまだ進歩していくことが期待できます。故に、がん治療において放射線治療がより重要となってくると思ったため、私は放射線治療科へ進むことを決意しました。 

 更に、東海大学医学部付属病院の放射線治療科の特徴として、①症例数が多いこと、②若手医師も主体的に関わっていけること、という2点が挙げられると思います。①症例数が多いことについてですが、依頼して頂く当院の他科が積極的に患者様を受け入れて頂いており、また近くに放射線治療を有する大病院が少ないこともあり、当科にて治療を行っている症例数は県内でもトップクラスで、希少な症例も含め様々な症例を経験することができます。②若手医師も主体的に関わっていけることについてですが、もちろん困ったことなどがあれば上級医師や看護師、技師、物理士などが手助けをしてくれますが、治療方針について検討する場合は基本的に担当医の意見をベースに考えてくれ、また科の運営方針などについて話し合う場合も若手でも意見を出しやすく、若手でも科の様々な面へ介入していくことが可能です。私は、上記のような特徴を有する当科であれば、医師として、そして社会人としても飛躍的に成長していけると思い、充実した日々を送っています。 

 日本では放射線治療科医がまだまだ少なく、臨床・研究・教育など様々な面で十分に取り組めていない点がまだ多々あると思います。できればより多くの医師に放射線治療に興味を持って頂き、延いては放射線治療科医がより増え、放射線治療がより普及、進歩していくと幸いと願っています。

助教:勝俣智美

 私は、東海大学を卒業後、市中病院で2年間の初期臨床研修を経て、放射線科の後期研修を始めて3年目になります。後期研修はじめの2年間は他大学病院で診断を中心に放射線科の基本を勉強していました。当時放射線科では診断の他に核医学とIVRと放射線治療を各 2 カ月ローテーションするプログラムとなっており、最後のローテーションであった放射線治療が終わるころ、もっと放射線治療を勉強したいと思うようになりました。 

 放射線治療科では、放射線を当てることで病気を治療する放射線治療を行っており、患者さんが受診してから、治療中、その後のフォローまで長いおつきあいとなります。そのため、放射線治療、手術や化学療法を含めた癌に関する知識はもちろん、内科全般から画像診断まで、幅広い領域を学ぶ必要があり、やりがいを感じる毎日です。 

 現在、当医局では病棟がなく外来業務が主になります。これは弱みでもありますが、時間に追われることなく患者さんや自分の業務に向き合うことができるとも捉えられます。能動的に過ごし、充実した日々を過ごしていきたいと思います。 

 日本人の多くが癌を経験する時代となり、今まで以上に放射線治療医は必要とされると思われます。放射線治療は高い専門性と広い領域を持つ魅力的な分野であると感じます。 

 興味のある方はぜひ見学にいらしてください。

臨床助手:小林俊昭(執筆当時)  

 放射線治療科に入ったきっかけは、元々この東海大学病院で研修を行っており、前期研修を終わる頃にまだどこの科に所属するか決まってなかった時に誘われ、話を聞いて入ってみようと思ったからでした。 

 それまでは放射線治療についてほぼ存在すら知らないレベルでした。やってみると、基本的に悪性腫瘍に対しての治療ですが、非常に多くの種類があり、放射線を照射する範囲、正常臓器への負担など考慮する点が多く、難しい事が多いことが分かりました。 

 当科の仕事の基本的スタイルとしては、内科や外科などに比べると常にチームプレイみたいな感じが少ないですが、難しい症例の依頼が来た時にはカンファレンスで相談して決めたり、気軽に上級医に直接聞いたりできます。優しい先生が多いと思います。また、他の職種の人と協力することが多く、自分次第で沢山の人と仲良くなったりできます。 

 全例が根治症例ではなく、再発したりすることもあり、気持ちの面で大変なところはあると思いますが、同年代の先生も多く退屈せず、楽しくやらして頂いています。更に、当科では当直がなく、自分の時間もある程度とれ、勉強やら趣味やらと色々とやることができます。興味のある人はどうぞ、なくてもどうぞ。